【小説1】人は生き物を食べている。
世間は令和になるということもあって、平成を締めくくるべく様々なことを振り返っていた。
自分のことも碌に見えていない人間たちが自分たちのことを振り返る。
なんて滑稽な作業なんだろうか。
戦争が大々的に行われなくなってから結構な歳月が経った。
便利な世の中になったものだ。
LINEでは好きな人とメッセージがやりとりができるし、嫌いな人はすぐにブロックして連絡が来なくなるようにできる。
お金に関しては貨幣というものの存在が薄くなり、数字に¥マークが付いていればお金を持っていることになる感じに。
人との会話もボタン一つで録音できるし、
映像さえも録画が簡単にできる。
ある人に言わせれば、今は技術戦争が起きている。という。
戦争によってその土地を焼け野原にして、技術をゼロにしてしまうという戦争ではなくて、
技術の高め合いが起きているのだと。
iPhoneは1年に1回ほどのペースで新しい商品をだす。
そんなに進化していないiPhoneでも出すのだ。
出すしかないのだ。世間に置いていかれるから。
それによってわずか数年前に自分達が開発した画期的な技術が、すごく古臭くなって安く売りに出される。
新しいものを作れば作るほど、過去に作ったものがチープになるのだ。
さて、正義とはなんだろうか?
そもそも正しいとはなんだろう?
AさんがBさんをパワハラしていたとする。
Aさんは容疑を否認している。
BさんはケータイでAさんから言われた言動を録音していた。
Aさんは起訴された。
その録音された証拠となって起訴された。
そもそも人との会話を録音していいものなのか。
そこは問わないのだ。
証拠さえあれば、思い通りになる世の中なのだ。
正義とは何か?
これを突き詰めていくと、人間が増えていくことが地球にとって正義なのか?さえわからなくなる。
野生の動物達はいつもどこでも戦争をしている。
食うか食われるか?の世界だ。
それが生き物としての本当の姿なのだとしたら、
寿命を伸ばしたのも、人間が生きやすい地球にしていったのも正義ではないはずだ。
すると、良いことと悪いことという概念もよくわからなくなる。
一つ言えるのは、
人は生き物を食べているということ。
これは揺るがない事実だ。
動物と同じことをやっているのだ。
一体なにを優先するべきなのだろう。
地球?
人間以外の動物?
人間の文明?
地球を優先するのならば、即刻人類みんな滅亡したら、どんなに地球は喜ぶだろうか?
人間以外の動物もしかりだ。
しかし、人間は死にたくないとみんなが思っている。
それがここまで文明を進歩させた。
より長く生きたいと。裕福な暮らしがしたいと。いろんな人のお役に立ちたいと。
それがこれだけの発展をさせた。
他の動物も本当にそう思って望んでいたら、そう進歩しているはずだと考えると
やはり人間は特別な生き物で、
人間の生活や欲のために地球や動物が存在しているのかな?
とも思えてくる。。
利成(としなり)は一人自分の部屋でずっと考えていた。。
━━━━━━━つづく
ブログチャレンジのミッションで小説を書くってあったので書いてみました^^!
ほとんど自分の頭の中書いただけですが!w